人生をひもとく 日本の古典 いのる
いのる
信仰が呼ぶ奇跡,等身大の神や仏,言霊の力など,古典のなかに描かれた「いのる」人びとの姿を探ります. https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51oDE%2B-3SWL.jpg
著者 久保田 淳 編著 , 佐伯 真一 編著 , 鈴木 健一 編著 , 高田 祐彦 編著 , 鉄野 昌弘 編著 , 山中 玲子 編著
ジャンル 書籍 > 単行本 > 文学・文学論
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ 人生をひもとく 日本の古典
刊行日 2013/10/18
ISBN 9784000286459
Cコード 0391
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 172頁
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
この本の内容
大切な人のため,自分のため,あるいは何かのために,人は祈りをささげます.亡き子のために仏の加護を求める菅原道真,敵討ちの成功を祈願する曽我兄弟,旅の安全を念じて行者堂の足駄を拝んだ芭蕉…….信仰が呼ぶ奇跡,等身大の神や仏,言霊の力など,古典のなかに描かれた「いのる」人びとの姿を探ります. ■編集部からのメッセージ
シリーズ「人生をひもとく日本の古典」(全6巻)ですが,10月には,第5巻『いのる』を刊行します.
大切な人のため,自分のため,あるいは何かのために,人は祈りをささげます.この巻では,信仰が呼ぶ奇跡,等身大の神や仏,言霊の力など,古典のなかに描かれた「いのる」人びとの心と姿を探ります.
ひとつだけ,ご紹介します.
「さは,このたびは帰りて,後に迎へに来む」
『更級日記』の作者として知られる菅原孝標女は,晩年のある夜,軒先の庭に阿弥陀如来が立つ夢を見ました.孝標女は,日頃から,死後は浄土に行けますようにと仏さまに祈願していたのですが,ついにその通りに,阿弥陀如来がお迎えにやってきたのです.ところが,いざ阿弥陀如来が現れてみると,孝標女は,怖じ気づいてしまいます.それを見て,阿弥陀如来が言ったことばです.待ち望んでいた瞬間だけれども,いざその時になってみると,なかなか一歩が踏み出せない迷いや弱さは,誰にでもあると思います.孝標女のためらいを,阿弥陀如来は,慈悲深く,やさしくうけとめて,去って行きました.
この他にも,亡くなった我が子のために仏の加護を求める菅原道真,敵討ちの成功を祈願する曾我兄弟,旅の安全を念じて行者堂の足駄を拝んだ芭蕉など,たくさんの作品と人物が採り上げられています.どうぞご一読ください.
紹介
大切な人のため、自分のため、あるいは何かのために、人は祈りをささげます。信仰が呼ぶ奇跡、等身大の神や仏、言霊の力など、「いのる」人びとの心と姿を探ります。
目次
1 求める心 しみ入る教え
2 祈り
3 人知を越えた神仏のわざ
5 等身大の神や仏
6 言霊の力